
【次世代RAG登場】テクニカ、エージェント型RAGサービス「AIKNOW 2.0」提供開始
東京、2025年6月30日、 5:40 PM
株式会社テクニカ(本社:東京都千代田区、代表取締役:栗花落 慧樹)は、ナレッジプラットフォーム「AIKNOW(アイノウ)」のバージョン2.0をリリースしました。AIKNOW 2.0では、多くの企業が導入してきたRAGをさらに進化させた「エージェント型RAG」を採用し、企業の業務においてより柔軟かつ高精度な対応を実現しています。
【従来のRAGの限界】
従来のRAG(検索拡張生成)は、「検索(Retriever)」と「生成(Generator)」の2つの仕組みを組み合わせて、ユーザーの質問に回答します。「検索」がユーザーの質問内容をもとに膨大なデータベースから関連情報や文書を検索し、「生成」がその情報と質問内容を組み合わせて自然で分かりやすい回答を生成します。こうした仕組みにより、企業が蓄積してきた独自の非公開情報と、LLMが学習した一般知識を組み合わせて活用できるため、業務効率化や品質向上、ナレッジの再利用に大きく貢献してきました。
しかし、従来のRAGには以下のような課題が指摘されています。
検索が浅く、文脈や多段推論、複雑な因果関係の理解が不十分であること
適合度や論理構造を十分に考慮できず、ノイズや冗長な情報が多く、一貫性や正確性に課題が残ること
クエリの曖昧さや業務特有の意図を十分に理解できず、最適な情報提示が難しいこと
こうした限界を克服するため、AIKNOWではナレッジグラフを活用したグラフ検索とベクトル検索を組み合わせたハイブリッド検索を導入しています。また、検索結果とクエリの関係性を考慮した再ランキングなど、さまざまな先進技術の活用により、より高精度な情報提供を実現しています。
【エージェント型RAGの特徴】
AIKNOW 2.0では、さらなる機能強化のためにエージェント型RAGを採用しました。Agentic RAGは、従来のRAGを進化させた次世代型の仕組みであり、エージェントによる思考や分岐、マルチステップ推論といった高度な機能を実装しています。
1. マルチステップ推論・行動
単なる「1回の検索→生成」ではなく、必要に応じて複数回の検索や思考を繰り返します。また、状況に応じたフロー分岐や外部API、計算ツールなどの活用も可能です。
2. 意図理解と柔軟な計画立案
エージェントが「何がわからないか」「どこまで調べるべきか」を自己判断しながら探索・推論を進め、検索結果を踏まえて段階的に情報を精査・構造化しながら回答を組み立てます。
3. ナレッジグラフやワークフローとの連携
必要に応じてナレッジグラフなどの構造化データと連携し、論理的な関係性や因果関係も扱うことができます。
4. 改善のための自己フィードバック
一度得た回答に対して、「この答えは十分か?」とセルフチェックや追加調査を自動で実施できます。
【今後の展望】
エージェント型RAGを企業に導入することで、次のようなメリットが期待できます。
1. 複雑な問い合わせや業務への柔軟な対応
マルチステップ推論やフロー分岐によって、従来は難しかった複雑な質問や例外的なケースにも、柔軟かつ的確に対応できます。
2. 業務効率とナレッジ活用の最大化
エージェントが自動で情報の選別や再検索を行い、必要な情報を精査・構造化することで、担当者の負担を大幅に軽減し、業務効率が大きく向上します。
3. 一貫性・正確性・品質の向上
ナレッジグラフや自己フィードバック機能により、論理的な一貫性と高い正確性を備えた回答が可能となり、顧客対応や社内サポートの品質向上に貢献します。
テクニカは「AIKNOW 2.0」を通じて、企業の情報資産を最大限に活用し、現場業務の効率化と持続的な業務改革を実現します。今後も生成AIの可能性を引き出し、実用性の高いソリューションを提供することで、顧客の競争力強化とよりスマートな業務環境の構築に貢献してまいります。
【無料ウェビナー開催のお知らせ】
AIKNOW 2.0をより深くご理解いただくため、以下の通り無料ウェビナーを開催いたします。
次世代RAGの到来:エージェントRAGが切り拓く業務変革の最前線
― 自律的に検索戦略を策定し、多様なデータを統合して迅速な意思決定を支援 ―
開催日時:2025年7月24日(木)12:00〜13:00
開催形式:オンライン(Zoom)
参加費:無料(事前登録制)
申し込みは こちら
こんな企業・ご担当者様におすすめです。
膨大な企業ナレッジを保有しているものの、十分に活用できていないと感じている方
業務知識の属人化や、ナレッジ共有の仕組みに課題を抱えている方
非定型業務やイレギュラー対応の効率化を目指している方
既存のRAGやチャットボットを導入しても期待した成果が得られていない方
PoC(概念実証)から脱却し、AIの実務活用やビジネス成果・収益化を本格的に推進したい方
【株式会社テクニカについて】
株式会社テクニカは、約50名のAIサイエンティストとAIエンジニアを擁し、AI技術に関するコンサルティングからシステム開発までを一貫して提供しています。機械学習や深層学習、生成AIの応用において豊富な実績を持ち、特にAI技術の研究・開発分野では国内外で高い評価を受けています。
経営陣はAI技術の研究・開発に加え、そのビジネス応用にも深い知見を有し、企業のAI戦略策定から実装までをリードしています。最先端技術と業務改革の知見を融合し、顧客の持続的な成長を支援しています。